「どうして売上につながらないのだろう」といった悩みは、営業職に携わる人の中ではよく聞かれます。なかなか業績が伸びないと悩んでいるのであれば、営業の基本が把握できていないのではないでしょうか。営業にまつわる基本的な知識やテクニック、営業のコツなどを知っておくと、営業職特有の悩みを解決できる可能性があります。そこで今回は、営業の基本となる事柄をしっかりと押さえた上で、営業職として成長していくための方法についてご紹介していきます。

基本として最初に押さえておくべき営業の知識

営業の知識として、基本となる事柄をまずは押さえておきましょう。まず、「安い商品は売れない」といった営業ならではの特徴があります。安さを前面に押し出している商品というのは、安い以外の魅力がない場合があるものです。「欲しい」と感じていれば、高くても顧客は買ってくれます。次に、顧客候補にはパンフレットを開いてはいけません。パンフレットを開いて営業を始めてしまうと、「売り込まれている」と感じて引いてしまう顧客も少なくないからです。パンフレットを開かなくても、白い用紙に必要な事柄のみを記入して説明していけば、顧客候補はしっかりと話に耳を傾けてくれます。また、顧客にとって「必要なもの」は売れずに、「欲しいもの」が売れます。価格が高いものでも、顧客が「欲しい」と思うような提案をどんどんしていくことが大切です。最後に、「商品の特徴に顧客候補は興味を持たない」という点が挙げられます。顧客に対して商品の特徴やメリットなどを説明し続けても、それだけでは商品は売れません。商品を選ぶ基準は人によってさまざまであるため、顧客に合った提案を行っていきましょう。

営業の基本的なテクニック

営業の基本となるテクニックには、まずは「商品・サービスを通じて、お客様と繋がりを育む」ということが最も大切です。営業というだけで「強引だ」「信用できない」などと感じる顧客も少なくありません。商品やサービスに関する話を一方的にするのではなく、お客様の話にしっかりと耳を傾けて、信頼関係を築いていくことが求められます。次に、営業活動の中で商品・サービスの価値を最大限に伝えるように心がけていきましょう。商品・サービスの特徴などを事細かに説明するという意味ではなく、お客様一人ひとりに合った提案をする能力が営業マンには欠かせません。また、お客様のために商品・サービスの価値を創造することも重要です。商品・サービスに価値があるのか否かというのは個々人の主観であるため、営業マンがお客様の欲求に合った価値を見出して創り上げていく必要があります。そのため、役立つ機能やメリットなどがお客様に伝わっていないのであれば、ぜひ伝えるべきといえます。さらに、お客様を一方的に追いかけないことも、営業の基本です。見込み客をしつこく追いかけることが、営業活動のプラスになるとは限りません。「しつこい」と思われてしまっては意味がないため、普段の営業の仕方について今一度見直してみることをおすすめします。

成功させるための営業のコツは?

なかなか上手くいかなかった営業を成功させるためには、いくつかのコツを心得ておきましょう。まず、商品・サービスのメリットとデメリットについてしっかりと理解をしておく必要があります。セールストークでは、商品を売るためにメリットばかりを話してしまいがちです。しかし、デメリットについても正確に知っておくことで、セールストークの幅が広がります。次に、「顧客の決裁者は誰なのか」を見極めるのもポイントです。決裁者と直接話をする機会が得られると、商談をスムーズに進めることができます。また、「顧客生涯価値」を念頭に置いた営業を行いましょう。「顧客生涯価値」とは短期的な売り上げではなく、顧客が生涯を通じてどれくらい連続的な購買を行ったかということを意味しています。最大の利益を望めるように、「顧客生涯価値」という視点で物事を考える習慣を身につけましょう。続いて、受注しない案件を決めておくことが挙げられます。営業のスキルが未熟なうちは、自分が得意とするお客様の層を見極めて、その層に沿った営業を展開していくようにしましょう。そして、安定的に成果を出すために、チームで高いモチベーションを維持するように心がけましょう。組織力強化のために、チームとしてモチベーションを上げていくことが大切です。

基本を押さえてから応用を実践!

営業職として成長し続けたいのであれば、まずは基本をしっかりと押さえることが大切です。営業の基本とコツをしっかりと把握して、実際の現場で役立てていきましょう。それでもなかなか業績に結びつかない場合は、自分の営業のあり方について見直して、改善することが重要といえます。