学生が就職して社会に出た場合、社会人として扱われるのが一般的です。社会人と一口に言ってもどのような人のことを指すのかハッキリ説明できないケースも多いのではないでしょうか。社会人は学生と比べて明確な違いが存在します。また、社会人になってから身につけなければならない能力も少なくありません。そこで、社会人とは、具体的にどのような人のことを指すのか、学生との違いや必要とされる能力を検討しながら、その定義を考えていきましょう。

そもそも社会人の意味って?

一般的に、社会人とは社会に出て働いている人を指すケースが多いです。企業に雇用されて仕事をしているビジネスパーソンがその代表例と言えるでしょう。ただ、企業側から見ると雇用者は使用人に当たります。「使用人」という文言は、企業が雇用者を使っているという意味にも捉えられるので、語感がよくありません。そのため、雇用者に対して「社会人」という言葉が使われるようになりました。また、社会的に自立している人のことを社会人というケースも多いです。社会的自立とは、経済的自立という意味合いのほかに、仕事を通じて社会に参加し、その中で役に立つ行動をしている人も含まれます。具体的には、仕事をすることで人々の生活や国、地方自治体などの公共機関へ貢献する活動をしている人です。このような人を社会人と定義するのであれば、企業の雇用者だけではなく、自営業者もその対象になります。

学生と社会人の境界線とは何?

学生が就職活動を始めると、「社会人」という言葉を意識するようになります。そのため、社会人と学生の違いを理解しておくことも重要です。社会人と学生の大きな違いは、責任の重さにあります。学生は基本的に学校へお金を支払って、社会のルールや知識などを学ぶ立場です。一方、社会人の場合は働いてお金をもらう立場になります。そのため、勤務先の企業でもらう給料に見合った仕事をする責任と義務を負わなければなりません。入社してまもない新入社員は、仕事を1日でも早く覚える努力をする義務が課せられます。それから、日々体調管理をしっかりして、欠勤しないように努めなければなりません。欠勤すると社内の仕事が滞り、企業の取引先や他の社員へ迷惑をかけてしまうからです。体調を崩した際、自分の都合だけで欠席できる学生とは大きく異なります。また、社会人は仕事上必要である場合、自分の苦手な人や気の合わない人とも付き合わなければなりません。

社会人に求められる能力

社会人が仕事で求められるのは何よりも基礎力です。そのため、仕事上で必要となる基礎力を身につけることが大事になります。社会人に求められる基礎力とは、まず、失敗を恐れることなく積極的に行動する力です。具体的には、自分が進んで仕事を行う主体性と設定した目標を予定通りに実現する実行力があげられます。複雑化した社会の中で仕事を行うには、本質的なことを見抜く力も求められます。そのため、ある問題に対して疑問を持って考える力も必要です。物事に対する課題を発見し、それを解決するための準備をする力も欠かせません。それに加えて、新しいものを生み出す創造力も社会人にとって必要な能力です。それから、社会人は他の人と協力して仕事をするケースが少なくありません。したがって、規律性も身につけておきたいところです。さらに、相手の話をよく聞いたり、わかりやすいように相手へ伝えたりする能力も必須になります。また、一緒に仕事をする人との関係性を良好に保つため、柔軟性や状況把握力も重要です。そして、仕事をする場合、ストレスはつきものなので、それをうまくコントロールできる能力を身につけなければなりません。

社会人として働く意味や意義を考えよう

社会人が仕事をすることで勤務先の企業の利益もアップして経済を活性化させられます。それにより、国民の生活が豊かにすることができるのです。また、税金を納めることで税収が発生するので、国や地方自治体へ貢献する役割を果たします。社会人は仕事を通じて社会貢献する役割を担っているのです。社会人として活躍したいのであれば、働く意味や意義についてよく考えておきましょう。