営業の意味を聞かれたとき、はっきりと答えられますか?多くの会社で「営業」はもっとも人員が割かれているほど重要視されている部門です。しかし、その定義は人によってまちまちでしょう。企業によって仕事内容に微妙な違いはあっても営業の概念は変わりません。営業を成長させていき会社の戦力を高めるためには営業の考えるべきポイントをしっかりと打ち出しましょう。ここでは、経営者が営業に指導したいポイントについて解説します。
営業の意味を改めて考える
営業とは自社の利益のために、継続的に商品やサービスを売る行為を指しています。営業はほとんどの会社が運営していく上で欠かせない分野です。なぜなら、顧客と直接コミュニケーションを取るのは営業の役目だからです。どんなに素晴らしい商品を開発しても、営業の能力が不足していては売上目標をクリアできません。また、生産量に対して営業の数が少なくても利益は生まれないでしょう。会社にとって営業は「十分な人員」と「能力」を両立させなければいけない部門です。
営業に向いている人間としては「他人から好かれる性格」が挙げられます。印象の悪い人間から顧客は商品を買いたいとは思いません。コミュニケーション能力が高く、話し方や身なりに気をつかえるのは前提条件です。そのうえで、トーク力や商品知識が問われます。営業は数ある会社を構成する業務の中でも、特に人間性が重要視される特徴があります。
2種類の営業活動がある
営業には受動的なものと能動的なものがあります。受動的な営業の代表例が飲食店やネットショップの営業でしょう。飲食や販売店、サービス代行店は積極的に外部への営業活動を行なわなくても顧客の方から訪問してくれる可能性が高い業種です。その代わり、一度訪問した顧客が満足を得られなければリピートはしてもらえません。そのため、営業の役割は来店した顧客の満足度を高めることにあります。接客や商品説明はもちろん、サービスクーポンなどの付加価値をつけてリピートにつなげるのも営業活動の一部です。
能動的な営業の代表例は飛び込み営業やルート営業です。飛び込み営業はまったく取引のないターゲットに対して、アポなしで訪問する方法です。成功率こそ低いスタイルですが、思わぬ大手とつながりを持てる可能性があります。ルート営業は既存顧客を中心に需要へと応えていく営業形式です。担当顧客数が多い営業は忙しくなりますが、努力が数字に還元されやすくやりがいはあります。
営業職として意識すべきこと
営業は「利益さえ出せればいい」職業ではありません。顧客はもちろん、社会全体から高く評価されるために日ごろから意識するべきポイントがあります。第一に「お客様からの信頼を得ること」です。お客様は「安ければ買う」という短絡的な思考回路では動きません。納品後のフォローアップなどを含めて信頼できる企業と取引したいと考えています。企業の顔である営業への信頼度は重要です。
信頼を得るために第二のポイント「商品・サービスを適正な価格で販売すること」も大切です。いくら利益になるからといって法外な価格設定をしているとリピーターは増えません。また、「お客様から有用な情報を収集すること」も営業の役目です。すぐに売上は生み出せなくても、お客様の要望や不満を控えておくと将来的に役立ちます。そして、「お客様に適正な情報を伝えること」を考えましょう。正確な情報をもたらしてくれる営業をお客様は信用し、長く取引したいと思うからです。
意味を意識した営業活動を!
営業の意味を意識した活動をすれば仕事がより有意義なものになります。毎日の仕事をこなすだけではなく「なぜこうしなければいけないのか」を営業職には追求させましょう。すると、仕事のやり方にも一本の筋が通り、お客様に信用される営業に変わります。