コスト削減や業務効率化を狙うなら、アウトソーシングというサービスがあります。特に、営業部門は日々のルーティンワークだけでも莫大な時間がとられるため、アウトソーシングによってカバーできる部分は大きいでしょう。ただし、アウトソーシングにはメリットばかりではありません。導入の方法を間違えるとかえって損失が出るリスクもあるので注意が必要です。ここでは、アウトソーシングの内容とメリット、デメリットについて解説します。
アウトソーシングって何?
アウトソーシングとは外部への業務委託サービスのことです。社内だけでは手が回らなくなった業務を依頼するのがアウトソーシングの主な利用方法です。どんな業務を受け付けるのかはアウトソーシング会社によりけりであり、目的や予算によって依頼先を見極めましょう。
たとえば、実務のアウトソーシングを行う会社も増えてきました。テレアポや飛び込み営業など、本来なら営業が行うべき業務が何らかの理由で停滞していたとします。そんなときにアウトソーシングを依頼すると、必要な労力を一気に確保できます。
リサーチやマーケティング作業をアウトソーシングに任せるパターンもあります。見込み顧客のリスト作りや既存顧客の整理など、時間のかかる事務作業をアウトソーシングでやってもらうと営業の負荷はかなり軽くなるでしょう。そのほか、トラブル発生時のカバーや単純作業などもアウトソーシングにサポートしてもらうと捗ります。
アウトソーシングするメリット
アウトソーシングの大きなメリットは「雑務に時間を取られずに済む」点でしょう。営業の業務であるテレアポや顧客リストの作成などは、日々の仕事が忙しすぎて手を回しにくい雑務です。そのため、どんどん作業に取りかかるのが先送りになり、新しい事業の開始が遅れます。営業の負担を減らすにはアウトソーシングがぴったりでしょう。
「業務のクオリティが高まる」のもメリットです。アウトソーシングは人員補充につながるので、納期に余裕を持って作業できます。また、専門的な技術を持った会社にアウトソーシングすると、自社で行う以上の成果が期待できるでしょう。
「コスト削減」も欠かせないポイントです。アウトソーシングをする以上経費は発生していますが、長い目で見れば安くつくケースも少なくありません。業務にとらわれる時間、トラブルが長引く損失などを考慮すればアウトソーシングで収支がプラスになることもあるのです。
依頼前に考えなければならないデメリットは?
アウトソーシングのデメリットとしては「費用がかかりすぎる可能性がある」点を検討しましょう。自社でも請け負える業務までアウトソーシングに頼むと無駄な経費が発生します。依頼前に見積書は必ず提示してもらい、数社の中から選ぶといいでしょう。
「自社のノウハウが培えない」のも悩みどころです。アウトソーシングに依存し始めると、「何かあったら外注すればいい」という発想が社員に浸透していきます。その結果、自社の中にエキスパートが生まれにくく、他社との競争力が停滞しがちです。
IT系のアウトソーシングでは「情報流出の不安」も懸念材料です。個人情報が悪用されないためにも、依頼先の実績やライセンスは徹底的に調べておきましょう。また、契約時には守秘義務についても確認し、心から信頼できる企業でなければデータを渡さないのが鉄則です。
メリットを活かした依頼を検討しよう
アウトソーシングには不安材料もありますが、キャリアが長くノウハウが蓄積されている企業であれば安心できます。むしろ、社内だけで業務を抱え込んでパンクするよりもメリットは大きいでしょう。業務をスムーズに行うためには必要な作業を整理し、適切なものをアウトソーシングサービスに委託すると「コスト」「クオリティ」の両面でプラスの効果が生まれます。