インバウンドセールスは2005年にアメリカで提唱され日本でも広がりつつある新しい営業手法です。従来のセールスでは、できるだけ広い地域を回り訪問することや多くの電話をかけることが当たり前でした。しかし、これは相手の都合を考えない方法で嫌われることもあり効率的とはいえないでしょう。情報があふれている現代では時代に合ったインバウンドセールスを理解し活用することが必要なので、その手法について詳しく知っておくことをおすすめします。

インバウンドセールスについて教えて!

インバウンドセールスとは「顧客に好まれるセールス」のことです。インバウンドセールスでは顧客の視点に立つことで一人ひとりのニーズに合わせた営業を行うことができます。育成できる見込みのある顧客を集める「インバウンドマーケティング」からは有益な情報が得られます。この情報を活かしセールスでは顧客へ効果的なアプローチをするという大切な役目を果たすことになります。顧客の役に立つことで信頼関係を築き良きパートナーとなることがインバウンドセールスの手法です。

インバウンドセールスが登場した背景には何がある?

従来の営業は、できるだけ多くの人へ電話や訪問などの売り込みを行うことが主流となっていました。しかし、これでは相手の都合を考えない「嫌われるセールス」、アウトバウンドセールスになってしまいます。そもそも現代ではインターネットの普及により顧客は豊富な情報を簡単に得ることができます。そのため顧客はセールスパーソンよりも優位な立場に立つことになりました。インバウンドマーケティングでは顧客をサポートして購買へと促しますが、セールスの段階で従来の手法を使っていては意味がありません。登場した背景を踏まえてインバウンドセールスを的確に行うことが大切です。

アウトバウンドセールスとの違いは大きい!

従来の営業手法であるアウトバウンドセールスはセールスする側が優位に立ち情報を提供してきました。しかし現代では顧客が情報を得るためにはセールスパーソンに相談しなくても商品を選び手に入れることができるようになりました。顧客優位の立場をとるインバウンドセールスは、より顧客の目線に立ち個々のニーズに合ったアプローチを行います。これがアウトバウンドセールスとの大きな違いでしょう。

インバウンドセールスのメリットとデメリットを教えて!

インバウンドセールスを行うことで顧客に好かれ信頼されるというメリットが得られます。これは不特定多数ではない「見込み客」が必要としているものを適切にサポートするためです。また多くの訪問や電話などの営業活動にかけていた時間を見込み客へ使うことで効率的な仕事ができるメリットもあります。デメリットとしては仕事の効率が良くなるため多くのセールスパーソンが不要になってしまうことです。また大企業は豊かな資本をインバウンドマーケティングに投入することができるので圧倒的に有利になってしまうでしょう。そして知られていない商品やサービスは顧客の目に届きにくいというデメリットもあります。潜在客の掘り起こしが行われないため販売サイクルが鈍り引いては不景気になってしまうデメリットも考えられるでしょう。

インバウンドセールスの方法論を覚えておこう!

インバウンドセールスは4段階の方法論からなっています。はじめの段階としては商品を必要としている潜在客を見つけ出し、相手が必要とするタイミングに営業を合わせることです。このときには、あらかじめ商品に合ったペルソナ像を作っておくと見込み客を見つけやすくなるでしょう。次の段階は顧客とのコミュケーションで悩みや目的を知り信頼関係を作ることでつながることです。さらに次の段階では相手が商品などを購入する見込みが高いかを識別します。これは電話などのヒアリングにより相手の話をよく聞くことで可能になるでしょう。最後の段階ではヒアリングから得た情報をもとに相手にとって役に立つ内容の助言をして購入へと進めていきます。

インバウンドセールスへシフトして新時代に乗り遅れない!

時代は常に変化を繰り返しています。企業が発展していくためには時代に合った新しい手法を取り入れていくことが必要でしょう。インバウンドセールスは新しいマーケティングには欠かせない方法なのでセールスパーソンだけでなく経営者側も正しく理解し活用していくことをおすすめします。