ビジネス界の花形といわれる営業職。企業に利益をもたらず営業職の中でも「激務」「離職率が高い」といわれているのが人材派遣の営業です。人材派遣の営業は本当に、ちまたでいわれているようなハードワークなのでしょうか?また、なぜ大変といわれているのでしょうか?ここでは人材派遣の営業の業務内容や、やりがいなど実態について迫ります。
人材派遣の営業の具体的な仕事内容とは?
人材派遣業はクライアントである取引先企業に登録スタッフを派遣し業務を請け負うことを主な事業としています。人材派遣業の営業の業務は大きく3つに分けることができます。1つ目は新規顧客に人材派遣の活用の提案とコンサルティングです。2つ目にはクライアントが希望する人材を登録スタッフの中からマッチングします。そして3つ目には派遣されたスタッフとクライアント企業との引き合わせやスタッフのフォローなどとなります。人材派遣の営業はクライアント企業と派遣社員をつなぐパイプとして非常に重要な役目を負っているのです。しかし利益を出すための商品が物品ではなく「人材サービス」のため、さまざまな苦労があるといわれています。
業務が大変と言われる理由は板ばさみにある?
人材派遣の営業はクライアント企業へ希望する人材を派遣することによって利益を創出します。また派遣スタッフには円滑な業務を遂行するための環境づくりをする職種です。商品を売り買いするのではなく人材を介する業務なだけに予測不可能なトラブルも起こりやすい傾向といえます。例えば派遣したスタッフが出勤日に出社しなかったり、面接後、雲隠れしてしまったりすることもあるのです。トラブルが起これば都度、スタッフおよびクライアント企業それぞれのフォローが求められます。さらにクライアント企業が営業をしているときは、いつでも連絡が来る可能性があります。もしクライアント企業が土日や年末なども営業をしていれば休日でも連絡が来ることがあるでしょう。問題があったときにクライアントとスタッフ双方のフォローアップを、それぞれしていかなければならないことも人材派遣の営業が大変だといわれる理由のひとつです。
人材派遣の営業にはどういうスキルが求められる?
クライアント企業と派遣スタッフ双方をつなぐ営業にとって一番必要なのはコミュニケーションスキルです。ただ人と会うことや話すのが好きということではありません。コミュニケーション力とは相手の話を聞いて「何を求めているか」をきちんと理解し正しく反応できる力といえます。さらにコミュニケーションで得た情報を正確に処理する行動力、問題を放置しない誠実さも必要な要素です。クライアントや派遣スタッフは、それぞれ自分が求めているものが現実に達成できているのかを営業に求めます。どちらも結果だけがすべてのため、営業の課せられるものは非常に大きいといえます。人材派遣の営業に求められるスキルとはコミュニケーションスキルのほか、問題を迅速かつ正確に解決できる力です。
大変だからこそ!人材派遣の営業が得るやりがいとは
人材派遣の営業の役割は幅広く、そしてハードな業務に対する結果も求められるため、激務や離職率が高いといわれてしまうのが実態です。しかし人材派遣の営業の仕事はハードだと決めつけてしまうことは早計といえます。忙しく大変な中にも多くの企業や派遣スタッフとの接触で人への対応力やコミュニケーション力に磨きをかけていくことも可能です。コミュニケーション力は重要なスキルなので、実践において育まれた力というのは見過ごすことはできません。またクライアント企業と派遣スタッフに誠実に対応することによって信頼を積み重ねることができ、培った信頼というものは次への自信や仕事への満足感の源になります。大変な分だけ、大きなやりがいを得ることができるのも人材派遣の営業だからことでしょう。
人材派遣の営業は人間力のつけられるやりがいのある仕事!
一般的に営業職というのは利益を求められ、責任や果たすべきものの多い職種です。特に人材派遣業の営業となるとクライアント企業や派遣スタッフとの板ばさみになるようなこともあり、難しい対応をしなくてはならないことも少なくありません。しかし培ってきたコミュニケーション力や対応力によって人間としての成長および、やりがいも得ることができます。ハードワークをやりがいに転化できる、そんな仕事が人材派遣の営業なのです。