営業とは、商品やサービスの良さを顧客に伝え、販売する仕事のことです。幅広い業種において必要とされる仕事で、業種によって販売する商品や提案するサービスが違うことはもちろん、仕事内容が異なることもあります。営業が仕事を受注することで、その企業の売り上げ増加につながるため、企業において最も重要な仕事といっても過言ではないでしょう。そして、効率良く営業を進め商談にはいるためには、その流れを把握しておくことが大切です。そこで、営業や商談の基本の流れについて説明します。

営業の基本的な仕事の流れ

営業の基本的な流れにおいて、最初にするべきことは「情報収集」です。取引をしたい企業や顧客のニーズ、業績などを確認するために、インターネットなどを使って情報を集めます。次に、それらの情報からその企業や顧客を「営業先とするか検討」します。営業先にすることを決定したら先方に電話をかけ、商談の日時などを決める「アポ取り」を実施しましょう。アポ取りに成功したら先方と商談を行い、「商品やサービスの提案」をし、「見積もり」について説明します。
顧客が商品やサービスの内容、見積もりなどに満足したら「成約」となります。その後は、「納品やサービスの提供」を行い、取引が終了です。しかし、取引が終了したからといって、先方に連絡を行うのをやめてはいけません。次の仕事につなげるためにも、「アフターフォロー」をしっかり行いましょう。営業におけるアフターフォローとは、商品やサービスの使い心地を確認し、先方がうまく商品やサービスを使いこなせていない場合はその相談にのる、他社の活用例を紹介するなどといったケアを行うことです。アフターフォローまできちんと行うことで、先方からの信頼度もあがるでしょう。

商談の一般的な流れ

一般的な商談の流れは、「事前準備」から始まります。事前準備とは、営業先となる企業の代表者など先方の基本的な情報を確認したり、商談相手のSNSから相手のニーズや好みを探ったりすることです。これらの情報から、商談において先方に質問する事項や話題を考えておきましょう。商談当日は、初めて会う相手であればまずは「名刺交換」をします。名刺交換には、名刺をテーブル越しに渡さないなどのマナーがあるため注意が必要です。また、いきなり商談にはいるのではなく、お互いの緊張をときほぐし、話しやすい環境を作る「アイスブレイク」から始めましょう。商談におけるアイスブレイクには、天気や時事など誰もが受け答えしやすい話をする、先方の服装やオフィスなどを褒めるといった方法があります。
先方と打ち解けたら、自社の紹介である「会社案内」を行い、それから「商材・サービスの説明」にはいります。このとき、一方的に説明をするのではなく、先方のニーズなどについてヒアリングを行いながら説明を進めていくことが大切です。「料金の説明」については曖昧にせず、明確にするよう心がけましょう。商談の最後は、先方の意思を確認する「クロージング」で終わります。クロージングとは、先方に契約の意思があるか確認することです。もし契約に至らなかった場合は、次回の仕事につなげるためにも先方にその理由を確認しておくと良いでしょう。後日、商談に時間をとってもらえたことに対する「お礼メール」を送ることも、忘れないようにしてください。

業種によっては流れが変わることもある

ひとことで営業といっても、取り扱う商品やサービスはさまざまです。そのため、業種によっては基本の流れが変わることもあります。たとえば、不動産会社の営業の場合、販売する物件の確保や調査から始まります。それから、インターネットや情報誌などで物件を広告し、物件に興味を持った顧客からの連絡を待ちます。顧客から連絡があれば、その物件に顧客を案内し、顧客が物件を気に入れば契約の成立です。その後、物件の引き渡しや入金の確認などを行います。アフターフォローも、不動産会社の営業の大切な仕事です。実際に入居したらイメージと違ったなどのトラブルへの対応が求められます。
広告会社の営業の場合、テレビや雑誌などの媒体を利用して、顧客の商品やサービスを宣伝することが仕事です。顧客のニーズに応じた広告案やデザインのプレゼンが必要となります。顧客が広告案やデザインなどを気に入れば成約となり、テレビや雑誌などの媒体への手配を行います。さらに、視聴率など広告の結果を調査することも、広告会社の営業の大切な仕事です。これは、顧客が広告にかかったコストに対して、どれくらいの成果が得られたかを重視しているためです。また、顧客と良い関係を保つために、接待が必要になる場面もあります。

流れを把握して効果的な営業を!

営業は、顧客からの信頼を得ることが大切です。スムーズに話を進めることができれば、顧客に安心してもらえることはもちろん、仕事を任せてもらいやすくなることでしょう。そのためには、営業や商談の基本の流れをきちんと把握しておく必要があります。流れに沿って仕事を進めて、より効率良く効果的な営業を行ってみてはいかがでしょうか。