営業責任者、マネージャーの皆さん、営業管理できていますか?
営業管理ってなにを管理すれば良いの?、営業管理の仕方がわからない、そもそもなぜ営業管理しなければいけないの?といった悩みにお答えします。
営業管理の目的
まずは、営業管理する目的です。なんのために管理するのか。ずばり、勝利の方程式を作るor運用するためです。勝利の方程式とは、できる限り属人性をなくし、誰が営業してもある一定の受注が取れるやり方のことです。
勝利の方程式を作る場合は、営業戦略やPDCAサイクルというところがかなり大事です。よってその作った戦略が正しく実行されているか、もしくはPDCAがちゃんと回るようなっているかという部分に管理が必要なのです。
勝利の方程式を運用する場合は、正しく運用されているのかをしっかり管理していないと、気づかぬうちに勝利の方程式から外れていってしまいます。
営業ではなにを管理するべきか
管理する目的をご理解いただいたところで、次は実際になにを管理すればよいのかという部分です。営業において管理すべきところは、大きく3つあります。
目標管理
ここはあたりまえですね!営業は売上を上げるという重要な役割です。
よって、営業マン一人一人の売上・粗利目標達成が、チームの売上・粗利目標達成となり、最終的に経営の目標達成へと結びつくのです。
ただ、目標管理といっても、結果の管理になってはダメです。
例えば、Aくんは今月受注目標5件、Bくんは目標7件と決めたとしましょう。
結果、Aくんは1件で目標未達成、Bくんは8件で目標達成とします。
そこでマネージャーがAくんに「1件だとぉおお!!ふざけんなーーー!!気合が足りないんじゃぁあ!」なんて怒ります。これは目標管理ではなく、ただの結果管理です。怒っただけで、全く改善策もなければAくんは営業という仕事を嫌いになってしまうでしょう。。
では、どうするか。
結果から掘り下げてプロセスでの目標を決め、その管理を徹底的に行います。
→まずは結果を出し続けるための営業のプロセスをご覧ください。
例えば、受注目標受注数5件であれば、商談は25件必要だなと。また商談25件するためには、アポイントを35件取得しておかないとだめで、アポイント35件取るためには、350件のキーマンコンタクトが必要で、そのためには1750件のコールが必要だということです。
これが目標KPIというもので、この場合であれば、マネージャーはAくんが5件受注するために、商談は25件できているのか?アポは35件取れているのか?等、管理していきます。
すると、結果未達成であっても、Aくんの課題が見つかりやすく、PDCAが回っていくでしょう。
行動管理
次に、行動管理です。
結果から掘り下げた目標KPIを管理しているだけでもダメなんです。
上記の目標管理では、大きく分けたプロセスのどの部分が良くなかったのかを把握するためです。実際には改善する行動というものが必要です。簡単な例でいくと、コール数が足りなかったということがわかり、その原因はコールする前、ホームページ上の社長の名前を探してから電話をするということでした。改善として、あらかじめ社長の名前を調べておき、コールリストに反映し、いちいちコールする時にホームページ上で社長の名前を探さなくて済むようにします。この行動が実際できているかどうか管理するわけです。
営業は、人で売れるわけではなく、やっている事で売れているのです。
よって、やっている事(行動)が変われば結果も変わってきます。
案件管理
最後に、案件管理です。
案件管理とは、見込み客の管理です。
リードセールス(アポイント取得まで)では、日程調整中、継続中、資料送付後のフォロー、等ができているかマネージャーは確認する必要が有ります。
コアセールス(アポイントから受注まで)では、商談したもの全ての案件を振り返る必要が有ります。受注した場合は、なぜ受注したか。失注した場合はなぜ失注したか。検討の場合は、いつまでに、誰と、なにを検討するのか明確か。商談の流れ、切り返し、持って行き方等は適切だったかなどを管理します。
目標管理、行動管理、案件管理を行いながら、営業力の標準化(だれでも売れるようにすること)を試みます。
この3つの管理を日報に落とすやり方は意味のある営業日報の見方・書き方をご覧ください。
モチベーション管理について
よくモチベーションの管理も必要では?という方もいますが、いわゆるやる気というものはださせることは難しいです。そもそもやる気というものは出すものではなく、仕事をしていると出てくるものです。また、営業マンの一番のモチベーションというのは成果です。もしモチベーション管理があるとするなら、上記の3つの管理をしてあげて、しっかり部下に成果を出させてあげることが一番のモチベーション担保の方法かと思います。
また、行動科学ではABCモデルというものがあります。
A(Antecedent 先行条件) 例:寒い
B(Behavior 行動) 例:エアコンの暖房スイッチを押す
C(Consequence 結果条件) 例:温まる
これは人が同じ行動を繰り返す特徴を示しています。
つまり営業マンも、
売れない(Antecedent 先行条件)
コール数増やす(Behavior 行動)
売れる(Consequence 結果条件)
となれば、きっとその営業マンはこの行動を繰り返すでしょう。
よって、モチベーションうんたらを考えるより、とにかく成果を出させてあげるために、具体的な行動を変えて結果を出させてあげましょうということです。
まとめ
・営業管理の目的は、勝利の方程式を作るor運用するため
・目標管理、行動管理、案件管理を行いながら、営業力の標準化(だれでも売れるようにすること)をする
・部下のモチベーション担保は成果を出させてあげることが一番!