営業担当者の中にはセールス電話に頭を悩ませている人も多いのではないでしょうか。「何件かけても迷惑がられて話を聞いてもらえない」と嘆く声は珍しくありません。しかも、断られ続けるとますます自信がなくなって声が小さくなり、相手から不審がられた結果、さらに発注が遠のくという悪循環に陥ることにもなりかねません。そこで、どのようにすればセールス電話を発注に繋げられるのか、断られにくいセールス電話のコツについて詳しく解説します。

セールス電話は断られて当たり前

営業担当者の中にはセールス電話をすべて発注に繋げようと意気込む人がいます。しかし、セールス電話はもともと何の関係もない人にいきなり電話をかけて自社の商品やサービスを売り込む手法なので、断られるのは当たり前です。ホームページなどを見て興味を持った人に営業する手法とは異なります。どんなトップセールスもすべてのセールス電話を発注に繋げているわけではありません。新規顧客の場合、訪問のアポイントメントを取るだけでも平均的な成功率は3%だといわれています。発注まで繋げるとなるとその成功率はさらに下がります。突然知らない人から電話がかかってきて一定時間拘束されれば、多くの人はその電話を迷惑がります。焦ってガツガツ売り込むのではなく、相手の状況を理解したうえでセールス電話をかけるように心がけてください。

切り返しにどう対応するかが勝負

セールスだと名乗った瞬間に電話を切られるケースが一定数あります。悪質な業者の中には社名を名乗らない場合もありますが、そのような方法では信頼関係を築けず、継続的な取引を行えないでしょう。そのため、セールスだと名乗った瞬間に電話を切られるケースは潔く発注を諦めたほうが無難です。根気強く電話をかけて話を聞いてくれる人が現れたときが勝負です。自分がセールス電話を受けたときに嫌がるであろう電話は相手も迷惑に感じるはずです。失礼な言葉遣いを避け、物腰の柔らかい対応を心がけましょう。そして、相手が断りの言葉を伝えてきたら、そのまま真に受けるのではなく、その断りの言葉を活かしてメリットを提案してください。たとえば電話の相手が費用を心配して電話を切ろうとしているなら、お得なキャンペーン情報などを適宜説明すると良いでしょう。

セールス電話は下準備が大事

根気強く電話をかけることが必要な一方、断られて当たり前だからといって、闇雲に電話をかけ続ければいいわけではありません。つまり、即座に電話を切らない相手にたどり着くことは必要ですが、営業担当者の話したい内容をそのまま聞いてくれる相手に出会う必要はありません。何件電話をかけてもそのような相手には出会えないかもしれません。そのため、相手の状況に応じて話すべき内容を変えるようにしてください。過去に接点のある相手に電話するなら、相手の忙しい時間帯を避け、興味のある内容をあらかじめリサーチしておきましょう。また、商品やサービスの内容を徹底的に把握しておくことは必要不可欠です。せっかく興味を持ってくれても、相手からの質問に答えられないばっかりに商機を逃してしまうのはもったいないでは済まされません。「調べてからかけ直します」が必ずしも通用する相手ではないことを自覚しておきましょう。

相手目線のセールス電話がポイント

発注に繋げるためには、簡潔な説明を心がけ、選択肢を2つに絞るなど相手の答えやすい状況を作り出したうえで相手のニーズを探っていきましょう。相手目線で警戒心を和らげ、話を聞いてもらいやすくすることが大切です。一方的にかけるセールス電話も自分が売り込みたいものを売るための電話ではなく、顧客の欲しがるものを提案する電話であると意識すれば断られにくくなるはずです。一般的に、アポイントメントを取り付けるまでのセールス電話には高いスキルが要求されます。そうしたスキルやノウハウを身につけた代行業者に依頼するのもひとつの方法でしょう。