IT技術が進歩したことでビジネスのあり方も変化を遂げています。その代表的なものとして社内コミュニケーションの効率化が挙げられます。競争に勝ち抜き、業績を上げるためには、情報共有をよりスピーディーに行える社内ポータルサイトの導入が不可欠です。それでは、そもそも社内ポータルサイトとはどのようなメリットが得られるのでしょうか。ここでは実際の導入事例も交えながら社内ポータルサイトについてわかりやすく解説します。

社内ポータルの概要

社内ポータルを導入する企業は増加していますが、そもそも社内ポータルとはどのようなものなのでしょうか。一言で言うならば、社内のアプリケーションにアクセスするための最初の通過点です。メールや掲示板、社内SNSなどさまざまなアプリケーションがありますが、それらを個別に利用すると非常に不便です。そこで複数の社内アプリケーションを1カ所にまとめる場所が必要となり、その役割を果たすものが社内ポータルと呼ばれています。社内ポータルにはさまざまな形式のものがありますが、一般的にはwebサイトになっているものが多い傾向です。また一般的なwebサイトとは異なり、基本的には社内からのみアクセスできます。そのため社内ポータルは社員しか使うことができません。

社内ポータルサイトを設置するメリット

重要なことは「社内ポータルを導入することで何ができるようになるのか」という点です。機能としてはさまざまなものがありますが、特に大きなメリットとしては3つ挙げることができます。1つ目は情報共有がしやすくなることです。IT技術を使わない場合の情報共有としては人と直接会話をしたり紙で資料を作って社員に配布したりすることになります。しかしこれでは、だれに何を伝えたのかがわかりにくく社内に情報が行き渡るまでに時間を要する可能性が否めません。社内ポータルでは、伝えたいことをパソコンに入力するだけで、すべての社員のパソコンにメッセージを表示させることが可能です。2つ目はコミュニケーションの活性化です。社内ポータルは基本的に会社全体で利用するものです。そのため普段交流の少ない他部署の人とも接点を持ちやすくなります。3つ目は1度のログインで多くの情報が閲覧可能になることです。社内ポータルでは1つのIDとパスワードだけですべてのアプリケーションにログインすることができます。そのため1度ログインしてしまえば、メールや掲示板、社内SNSなどの情報を1度に閲覧することが可能です。

クオリティの高い社内ポータル事例

実際に社内ポータルを導入した会社がどのように活用しているのかは非常に気になるところです。そこで導入事例を3つ紹介します。1つ目は「社内手続きMAP」ポータルの導入事例です。導入前の課題は、複数の社員から同じような内容の問い合わせが総務経理課に寄せられていたことです。そこで社内ポータルを導入し、よくある質問とその回答を共有したところ問い合わせが激減しました。「困ったらポータルを見る」という習慣づけが課題解決のポイントです。2つ目は掲示板のカテゴリを分けている事例です。掲示板はだれでも利用できますが、同時に性質の異なる文章が乱立することになります。そこで「指示文章」「通達文章」「連絡文章」などのように内容や重要度でカテゴリを作成。結果として限られた時間内に必要な文章へ簡単にアクセスできるようになりました。3つ目は社員から情報システム部門への問い合わせ状況を「見える化」している事例です。問い合わせが多い質問に関しては、メールマガジンを発行したり、FAQを作成したりすることで情報の可視化を行いました。結果、月に500件あった問い合わせが150件にまで減少させることに成功しています。

事例に沿った社内ポータルの導入を!

社内ポータルは導入するだけでも大きなメリットが得られますが、課題意識を持って導入することでより効果的に利用することができます。紹介した成功事例を参考に、真似をするような形で導入してみると良いでしょう。